私はこれから「ミニ移植」を受けます。
しかもHLAがフルマッチのドナーさんではなく
HLAが2座違いのドナーさんからの移植となります。
※HLAは「白血球」の型でこれがある程度一致していないと移植できません。
所謂血液型(ABO)は「赤血球」の型になります。
HLAが違うほどGVHDが出やすいと言われています。
ただ、今の病院ではフルマッチと同等ぐらいに
GVHDを抑える治療の実績があるようです。そこに期待します!
さて、造血幹細胞移植にはフル移植とミニ移植があって
フル移植は骨髄破壊的前処置を行い
ミニ移植は骨髄
非破壊的前処置を行い
造血幹細胞を移植します。
ミニという言うからお手軽ということじゃないんです。
ただ、骨髄非破壊的なのでフル移植より前処置が弱めになります。
<<私の前処置>>
・フルダラ
・メルファラン
・放射線(TBI)2Gy
・ATG
(フルマッチのドナーさんでないため免疫抑制の為に使うお薬)
<<移植後>>
・メソトレキセート
(抗がん剤だけれど少し使うことでGVHD予防をするようです)
・その他
輸血、G-CFS、その他適宜GVHDの様子により点滴等追加。
<<移植のおおまかな流れ>>
・前処置
抗がん剤や放射線を使って私の造血機能を殺します。
この時に骨髄破壊的か非破壊的かに分かれます。
(フル移植かミニ移植か)
私の免疫機能は0になっていきます。
このまま移植をしてもらわないと私は生きていけません。
↓
・移植
私の造血機能がなくなったところで(免疫機能も0になります)
ドナーさんからの骨髄液(造血幹細胞)を頂きます。
(造血幹細胞は臍帯血にもあるので
臍帯血移植をされる方もいらっしゃいます)
※造血幹細胞は血液を作る元の細胞になります。
↓
・生着とGVHDのコントロール
約2週間くらいでドナーさんからいただいた幹細胞が
私の体に根付いてくれます。
好中球という免疫機能の細胞の値が上がってきたところで
「生着」と呼びます。
ドナーさんからの細胞で血液を作ってくれるようになります。
ただ、他人様の細胞が入ってくるので私の体を敵と思って攻撃してきます。
免疫機能はドナーさんのものなので私が敵になちゃいます。
この時に出る症状が「GVHD」といいます。(拒絶反応の逆です)
GVHDは私の体を痛めるわけですが、悪いことばかりじゃありません。
前処置で私の身体の中に少しでもがん細胞が残っていたら
ドナーさんからの細胞の攻撃力でそのがん細胞を殺してもらうのです。
これを「GVL効果」と言います。
参考URL:
ミニ移植(がん情報サービス)
フル移植では強い前処置と移植後のGVL効果、療法を狙っての治療で
ミニ移植はやや弱い前処置なので主に移植後のGVL効果を狙っての治療です。
ミニ移植は強い前処置に耐えられない体調の方、高齢の方を対象に
今まで移植ができなかった方も移植ができるよう考えられた治療です。
私の場合はフル移植なのかミニ移植なのか検討されたわけですが
腎臓機能が悪いので大事をとってミニ移植になりました。
前処置はフル移植に比べて負担は少ないものの
GVHG、GVLはフル移植と同じです。
なので移植後はどんな症状が出るのか分からない。
危険があるかもだし、そうでもないかもしれない。
ただ、移植しか治療は無いから進むだけ!
<<造血幹細胞移植のたとえ話>>
きれいなお花がさくお花畑があって(健康な血液)
その中に雑草が紛れ込んでしまった。(がん細胞)
そのままにしておくとお花畑は雑草だらけになってしまう。
(がん細胞が増殖)
そこでお花畑に除草剤をまく。(前処置)
きれいなお花も雑草もなくなる。(造血機能、免疫力が0の時)
このままだとお花は咲かないのでお花の種をまく。
(造血幹細胞の移植)
また、きれいなお花畑になる。(移植した造血機能になる)
↑
こんな風にいくといいんだけどね〜